[ BOOKS ]
2007-05-21
包帯クラブ 天童 荒太著
題名と天童荒太著ということで、飛びついてしまった&一気に読んでしまいました。読んだ感想は、爽快感というか、自分の傷が癒された感じになりつつ、でも題材の重たさに深く考えることになる複雑な感じです。
なんか意味不明ですね。
でも、それくらい複雑な感じを読みながら受けていったのは間違いありません。
人は色々な場面で心に傷を負いながら生きていて、それをどう解決しながら生きていくかはそれぞれなのですが、この本では1つの解決方法を提示してくれています(そこに包帯登場)。
とはいっても、それが万人への解決策ではなく、人によって違うと言うことも語られます。これは心の傷を負うポイントが人それぞれであることとの対比になっていると思います。
そして、この本の一番のポイントは、主人公は高校生ですが、語りは大人になった主人公という点。
ちゃかすわけでもなく、過去の自分に真摯に向き合う語り口&途中に差し込まれる手紙は「成長」を感じさせます。
傷ついたまま鬱屈するのではなく、自分なりに解決して成長することの意味を感じる1冊です。
これを読むと改めて、人は色々なことで傷つくのだと言うことを認識します。
子供よりも人を傷つけることに鈍感になっている大人が読むといいように思います。
包帯クラブ The Bandage Club | |
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Posted by yuji at Monday
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